いろいろあった深堀圭一郎の刺激的な2014夏
アールズエバーラスティングKBCオーガスタ(8月28~31日、福岡県·芥屋GC、7150ヤード、パー72)
深堀 圭一郎 フォトギャラリー
男子ツアーの顔といっても過言ではない深堀圭一郎。通算8勝で日本オープンも制覇。甘いマスク、キレのあるゴルフ、選手会長を歴任と、挙げればキリがない。テレビ番組のホストも務める人気者だが、2005年のANAオープン以来優勝から遠ざかっている。
そんな深堀が、首位と4打差の通算7アンダー、8位タイに浮上して逆転を目指すことになる。今季はトップテンなし、2戦連続で予選落ち中。ようやく調子が出てきたが、聞けば、この夏にさまざまな出来事が重なり、刺激を受けているという。
「今週の月曜日にキャロウェイゴルフのイベントで優勝したばかりの上田桃子さんや、佐伯三貴さん、藤田光里さんとご一緒しましたが、冗談で男子ツアーはやっと開幕ですねといわれましたよ」
自身も選手会長時代に試合数増加に奔走した経験があるだけに、本音は悔しさいっぱいだろう。(
タイトリスト ボーケイ SM5])
女子プロから指摘のあったそのオープンウイーク中は、トレーニングはもちろんのこと、家族で旅行を楽しんだり、テレビ番組の収録をしたりと、忙しくも充実した日々を過ごした。
「京都に旅行に行きました。お寺で座禅も組みました。家族で一番落ち着きがないのでひっぱたかれました(笑)。日本オープンに勝ったころも座禅の経験があります。テレビ番組の収録では、スキージャンプの葛西(紀明)さんにゲストで出ていただいたんですが、40歳を過ぎても活躍されているし、刺激をもらいました」
少年のように目を輝かせ、この夏の出来事を振り返った深堀だが、もっとも印象に残ったのは、ゴルフ界の大先輩の言葉だった。(
g25 アイアン)
「福島の大会で中嶋(常幸)さんと同組でラウンドしたんです。二人とも予選落ちでしたが、中嶋さんから言われた言葉が心に響いたんです。『その年代が一番つらいから、みっともなくてもいいから前を向いてできることをやれ。そうすればふと見えてくるものがある』と。確かに同年代の谷口(徹)や、藤田(寛之)にも疲れはあると思います。今に合った適切な方法を考えてやっていきますよ」
一見、若く見える深堀だが、10月には46歳の誕生日を迎える。ベテランもベテランだが、まだまだやれる自信はあるし、やりたいと強く願っている。
「確かにいろいろ衰えたけど、ダメになったとは思っていない。今は体の不安もない。抜群です!」
夏の出会いに刺激を受けた深堀。成果を出すのは“夏最終日”、明日8月31日だ。